測定【基礎知識】

測定とは?

「測定」とは、製造物の寸法を一定の基準(単位)に基づいて数値で表すことを意味する。端的に言えば、寸法の測定は測定したい対象物を基準物と比べること。
基準物となる測定機器は、測定の目的や方法、精度に応じて多種多様なものがそろっている。

KEYENCE:測定機ナビ

基本的な測定器具とその使い方

ノギス

ノギスは、長さ(外形)の測定をはじめ、内径や段差などを測ることができる測定器。取扱いが簡単で比較的精度の高い測定が可能であることから、物づくりの現場で広く普及している。

マイクロメータ

対象物をはさみ込んで、その大きさを測定する工具。
ノギスが「0.1mm単位」の測定に使用されるのに対して「0.01mm単位」のより正確な測定が可能。

ハイトゲージ

ハイトゲージは、高さの測定を行なう工具。

ダイヤルゲージ

芯ブレの測定や、円筒の真円度、面の凹凸の確認等が可能。

角度計(プロトラクタ)

角度測定機。「protractor」は英語で分度器の意味。

幾何公差の測定

幾何公差とは?

寸法を制御する「寸法公差」 に対して、 形状を制御するものを 「幾何公差」 と言う。
幾何公差の「幾何」は英語で「ジオメトリー」。三角形・方形・菱形・多角形・円形などの図形や空間の性質のこと。

ミスミ:幾何学公差の種類とその記号

真直度・平面度の測定方法

「真直度」は線の真っ直ぐさを指定するもの。丸棒の反りの許容などに利用される。
「平面度」は面の真っ直ぐさを指定するもの。平板の反りの許容などに利用される。
測定方法は、ダイヤルゲージやハイトゲージを用いて複数箇所を測定。測定値の高低差が真直度(直線測定)、平面度(平面測定)である。

簡易な測定方法としては、定盤の上に測定物を固定しノギスで多点測定、あるいはすきまゲージで確認できる。

ITmedia:寸法を実感する! 測定講座

真円度・円筒度の測定方法

「真円度」は円のまんまるさを指定するもの。
「円筒度」は円のまんまるさ+円筒の真っ直ぐさを指定するもの。

ものづくりWeb:幾何公差
測定には真円度測定機や三次元測定機を使用する。
真円度であればダイヤルゲージでの測定も可能。

平行度

※平面度と平行度の違い
「平面度(Flatness)」が1つの面の平らな度合い(均一性)を示す数値であるのに対し、「平行度(Parallelism)」は2つ以上の平面や直線が、どれだけ平行になっているかを示す数値。(KEYENCE:ココが知りたい! 形状測定

測定には三次元測定機を使用する。
形状によっては定盤にワークを固定し、ハイトゲージを用いて測定することも可能。
測定方法参考:なつおの部屋>平行度

直角度の測定方法

「直角度」は基準となる平面や直線に対してどのくらい正確に直角であるかを指定。

簡易な確認には直角定規(スコヤ)を使用。形状によっては定盤にワークを固定し、ハイトゲージを用いて測定することも可能。

同軸度・同心度の測定方法

「同軸度」「同心度」は2つの円筒の軸が同軸であること (中心点がずれていないということ) を指定。
同軸度と同心度の違いは、同軸度が軸(円筒)で同心度が(断面円の中心)。

測定には三次元測定機を使用する。
同心度であればダイヤルゲージでの測定も可能。

表面粗さ【基礎知識】

表面粗さとは?

表面粗さとは、部品の加工面の状態(凹凸)を表すもの。

表面粗さを示す指標は?

表面粗さを表すパラメータはJIS601(2001年)で定義されている。
実際に用いられる指標は算術平均粗さ(Ra)、最大高さ(Rz)、十点平均粗さ(RzJIS)。
※旧規格RmaxやRyは改正削除されているので古い情報に注意。

規格に関する情報【ミツトヨ】

算術平均粗さ(Ra)

一般的に「算術平均粗さ(Ra)」が面粗さの評価に利用される。
算術平均粗さ(Ra)は粗さ曲線から、その平均線の方向に基準長さだけ抜き取り、この抜き取り部分の平均線から測定曲線までの偏差の絶対値を合計し、平均した値。一つの傷が測定値に及ぼす影響が非常に小さくなり、安定した結果が得られる。
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三角記号(▽▽)

仕上げ記号について、現在JISの推奨はRa記号であるが、機械加工の現場では三角記号が依然使用されている場合も多い。
~:仕上無し
▽:切削粗仕上(≒Ra25)
▽▽:切削仕上(≒Ra6.3)
▽▽▽:切削仕上/研磨仕上(≒Ra1.6)
▽▽▽▽:研削鏡面仕上(≒Ra0.2)
【参考】算術平均粗さ(Ra)と従来の表記の関係
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画像で見る表面粗さ

面粗さ標準片(▽~▽▽▽▽)

加工方法により見た目は若干異なる。▽~▽▽▽までの面粗さは目視でおおよそ確認できる。

鏡面研削加工(Ra 15nm(0.015μm)),Rz 98nm,▽▽▽▽)

面粗さRz200nm以下になると、鏡のように曇りのない見た目。

樹脂レンズ金型の鏡面研削加工【株式会社ナガセインテグレックス】

動画で見る研磨加工

平面研削(機械加工:▽▽▽)

ロータリー平面研削(機械加工:▽▽▽)

センターレス研削(機械加工:▽▽▽)

ラッピング(機械加工:▽▽▽▽)

ラッピング(lapping)とは、金属またはガラスの研摩液と混合した遊離砥粒を入れ、比較的やわらかく耐摩耗性の優れた工具(ラップ材)と、被研摩材の間に研摩材を置いて両者間に圧力を与えてすり合わせる方法をいう。

バフ研磨(手加工:▽▽▽▽)

バフ研磨(buffing)とは、金属表面をきれいにする加工法で、バフ磨きともいわれる。布、皮、ゴムなど柔軟性のある素材でできた軟らかいバフに、砥粒を付着させ、このバフを回転させながら工作物に押し当てて表面を磨く加工である。

表面粗さ測定方法

表面粗さは「表面粗さ計」で測定する。
従来、ダイヤモンド製の触針を用いた機種が一般的だったが、半導体などの表面を測定する際に傷をつける恐れがあることから、光学タイプのものが普及している。
平面だけでなく、曲面の測定が可能な機種があるほか、最近では表面の測定データをもとに形状を三次元画像で表示できるものもある。
キーエンス測定器ナビ:CHAPTER 3測定機の種類と特徴

参考リンク

KEYENCE(「粗さ」入門.com )
ものづくりウェブ(表面粗さの書き方)
Wikipedia(表面粗さ)