不等分割・不等リードエンドミルとは

不等分割・不等リードエンドミルとは

不等リード・不等分割とは、刃のリード角(ねじれ角)と刃の分割配置を不等にして、防振効果を高めたエンドミル。防振エンドミルとも呼ばれ、ビビリ対策として採用される。

不等分割・不等リードエンドミルのメリット

・不等分割:底刃の分割を不等にすることで、振動の位相をずらし周期性を打ち消す。4枚刃の不等刃が一般的(2枚刃や3枚刃の場合は、不等刃にしてしまうと左右のバランスが悪くなってしまい、高速で回転させたときに、振れが出てしまう場合がある)。
・不等リード:同一エンドミルの各切れ刃のねじれ角度を変化させることにより、振動の位相をずらしビビリ振動の抑制が期待できる。

不等分割・不等リードエンドミルのデメリット

・チップポケット(溝)が通常の等刃より小さい箇所があるため、切り屑排出が悪い。
・通常のエンドミルに比べて再研磨に手間がかかる(再研磨価格が高い)。

参考動画

参考リンク

不等リード 不等分割のメリット【ミスミ】
不等刃と不等リードはどう違うの?再研磨屋が解説【ツールリメイク】
不等分割エンドミルと不等リードエンドミルの違いとは?【再研磨.COM】
XALシリーズ【ミスミ】

刃先交換式アルミ用エンドミル

刃先交換式アルミ用エンドミル

アルミの高速・高能率切削加工用工具

各メーカー製品の特徴

AXDシリーズ【三菱マテリアル】

カッターサイズ

・AXD4000(インサートサイズ17)

φ20(1刃)~φ40(3刃)

φ25(2刃)~φ40(3刃)

φ40(2刃)~φ125(7刃)

・AXD7000(インサートサイズ22)

φ32(2刃)~φ40(2刃)

φ50(3刃)~φ125(6刃)

特長

・高いランピング性能を有し、あらゆる加工形態に対応可能です。
・Al-Ti-Cr-N系積層コーティング MP6100/MP9100
・DLCコーティング LC15TF
・超微粒超硬合金 TF15

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エアロチッパー【ダイジェット工業】

カッターサイズ

・MAM形(インサートサイズ08)

φ16(2刃)~φ42(6刃)

・MAL/ALX形(インサートサイズ16)

φ20(1刃)~φ40(3刃)

φ20(1刃)~φ40(3刃)

φ50(4刃)~φ63(5刃)

特長

小型インサート採用で小径多刃仕様の
アルミ加工用多機能工具

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MEAS【京セラ】

カッターサイズ

・MEAS

φ28(2刃)~φ40(3刃)

φ50(4刃)

特長

・チップ飛散防止機構で高い信頼性。高速・高能率加工を実現
・鋭い切れ刃で低抵抗
・最大沈み角度20°(ø25)の3 次元加工に対応
・独自の水素フリーDLC コーティング PDL025

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TungAluMill(タング・アル・ミル)【タンガロイ】

カッターサイズ

・EPV/TPV

φ25(2刃)~φ40(3刃)

φ40(3刃)~φ125(7刃)

特長

V-底形状は高速加工時にも安全で、大きな角度での斜め送りやヘリカル加工が可能

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R217/220.97【SECO】

カッターサイズ

・X08(インサートサイズ08)

φ16(2刃)~φ25(3刃)

φ16(2刃)~φ25(4刃)

・X12(インサートサイズ12)

φ25(2刃)~φ32(3刃)

φ25(2刃)~φ40(3刃)

φ50(4刃)

・X22(インサートサイズ22)

φ32(2刃)~φ40(2刃)

φ32(2刃)~φ40(2刃)

φ50(2刃)~φ100(5刃)

特長

アルミニウムルの高生産性カッタは、溝加工、スクエアショルダ加工、ポケット加工において最適な性能を発揮するように設計されています。
これらのツールは、アルミニウムで高速かつ高い切り屑除去を達成するように最適化されています。

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刃先交換式ボールエンドミル

刃先交換式ボールエンドミルとは

刃先が交換できるボールエンドミル。

仕上げ加工用は精度を高める目的でインサートが1枚のものが主流。

荒加工用は剛性を高める目的で親刃子刃の2枚のものが主流。

ソリッドボールエンドミルと刃先交換式ボールエンドミルの使い分け

ソリッドボールエンドミルに対して、ロングシャンクや大径の領域においてコストメリットがある。

各メーカー製品の特徴(仕上加工用)

アルファボールプレシジョンF【MOLDINO】

特長

・強ねじれ刃形による美しい加工面

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ミラーボール【ダイジェット工業】

特長

・被削材に応じたアプリケーションが豊富

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ミラクルラッシュミルボール SRF【三菱マテリアル】

特長

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各メーカー製品の特徴(荒加工用)

アルファボールエンドミル BR2P【MOLDINO】

カッターサイズ

・(インサートサイズ)
シャンクタイプ:φ16~φ50
スクリューインタイプ:φ16~φ32

特長

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SRM2【三菱マテリアル】

カッターサイズ

シャンクタイプ:φ16~φ30
スクリューインタイプ:φ16~φ32

特長

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BallRoughNose(ボール・ラフ・ノーズ)【タンガロイ】

カッターサイズ

シャンクタイプ:φ16~φ25
スクリューインタイプ:φ16~φ25

特長

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超硬エンドミルの使い分け

エンドミルの分類

エンドミルは構造で3つに分類される。
・ソリッドエンドミル
・刃先交換式エンドミル
・ヘッド交換式エンドミル
刃先交換式エンドミルは、「チップ交換式」「インデキサブルツール」「スローアウェイ(TA)」とも呼ばれる。

ソリッド、刃先交換式、ヘッド交換式の使い分け


・仕上げはソリッド、荒加工は刃先交換式
ソリッドエンドミルは工具の精度が良いため仕上げ加工に用いられる。
刃先交換式エンドミルはインサートの公差、本体への取り付け公差、があるため工具精度が悪い。
・小径はソリッド、大径は刃先交換式
刃先交換式エンドミルの一番の魅力は価格。ソリッドエンドミルは大径になるほど価格が高くなるが、刃先交換式のインサートは工具径に関係なく一定。つまり大径になるにつれてコストメリットが大きくなる。
例えば、刃先交換式の本体は約15,000円(住友WEZ型φ20/2刃)、インサートは約700円(住友WEZ型2コーナー仕様)。ソリッドエンドミルは、φ10で約2,500円(ミスミXAL)、φ20で約18,000円(ミスミXAL)。
φ20くらいを境にして、刃先交換式の方が、ランニングコストだけでなく、イニシャルコストも安くなるため、大径では刃先交換式工具が採用されることが一般的。
・φ5以下の小径エンドミルはソリッドしか選択肢がない。
・刃先交換式エンドミルのメリット:インサート変更すると、鋼、ステンレス、鋳鉄、アルミ等、広い被削材に対応できる。
・刃先交換式エンドミルのメリット:再研磨の手間が省ける(再研磨待ちの予備工具が必要なくなる)。
・ヘッド交換式エンドミルのメリット:ソリッドエンドミルと刃先交換式エンドミルの中間の存在。

各メーカー製品の特徴

ソリッドエンドミル【ミスミ】

特長

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iMXエンドミルシリーズ【三菱マテリアル】

特長

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SEC-ウェーブミル WEZ型【住友】

特長

刃先形状の最適設計と高精度造形技術の組み合わせにより、優れた壁面精度と仕上げ面品位を実現

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参考

チップ・ヘッド交換式エンドミルのメリットデメリット【ツールリメイク】
ヘッド交換式工具のメリットとデメリットはなんですか?【再研磨.COM】
ヘッド交換式工具の上手な使い方とは? 実はヘッド交換式工具も再研磨できるんです!【再研磨.COM】
スローアウェイエンドミルについて解説!使い方とメリット・デメリットは?【キカイネット】
肩削り用のフライス工具まとめ【金属加工なんやかんや紹介ブログ】
エンドミルの構造と材質【モノタロウ】