フェイスミルのインロー径とは
フェイスミルのインロー径とは、フェイスミルをフェイスミルアーバーに取り付ける際に使われる中心の嵌合部分の直径のこと。取付け穴径、ボア径とも呼ばれる
工具径は一般的にミリ単位で設計されているが、インロー径はインチで設計されたものとミリで設計されたものの両方が存在する。
参考:フェイスミルアーバー選定の注意点【ミスミ】
一般的な工具径とインロー径(ミリサイズ)
工具径 | インロー径 | フェイスミルアーバ |
---|---|---|
40 | 16 | FMC16 / FMH16 |
50 | 22 | FMC22 / FMH22 |
63 | 22 | FMC22 / FMH22 |
80 | 27 | FMC27 / FMH27 / FMB27 |
100 | 32 | FMC32 / FMH32 |
125 | 40 | FMC40 / FMH40 / FMB40 |
160 | 40 | FMH40 / FMB40 |
200 | 60 | FMH60 / FMB60 |
250 | 60 | FMH60 / FMB60 |
一般的な工具径とインロー径(インチサイズ)
工具径 | インロー径 | フェイスミルアーバ |
---|---|---|
50 | 22.225 mm(7/8インチ) | FMA22.225 |
63 | 22.225 mm(7/8インチ) | FMA22.225 |
80 | 25.4 mm(1インチ) | FMA25.4 |
100 | 31.75 mm(1.25インチ) | FMA31.75 |
125 | 38.1 mm(1.5インチ) | FMA38.1 |
160 | 50.8 mm(2インチ) | FMA50.8 |
200 | 47.625 mm(1 7/8インチ) | FMA47.625 |
250 | 47.625 mm(1 7/8インチ) | FMA47.625 |
工具径がミリサイズなのに、インロー径がインチサイズになっている理由
・歴史的背景
工作機械の標準化が進んだ20世紀初頭〜中頃、アメリカが主導していた切削工具の規格はインチベースで設計されており、日本では戦後にアメリカ製の工作機械や工具を導入したことで、インチ寸法のインロー径がそのまま使われるようになった。
・最近の変化
現在では、JIS規格(ミリ寸法)に合わせて、インロー径もミリサイズで設計されることが増えてきた。特に、工具径がφ63以下の小径工具では、ミリ寸法のインロー径が採用されることが多くなっている。一方で、φ80以上の大径工具では、今もなおインチ寸法のインロー径が主流。